この2年ほどで一気に普及したリモートワーク(テレワーク)。今までは会社に毎日通勤してオフィスで仕事をするのが当たり前でした。それが今や働く環境さえあれば家やコワーキングスペースなど、オフィス以外の場所でも働けるようになってきています。

 

社会的にもリモートワークを推奨する動きが出ていますが、「いきなりすべての業務をリモートワークに切り替えるのは難しい……」「どうしてもオフィスに出勤しないとできない仕事もある」「たまには気分転換に出社したい」という方も多いようです。

 

そこでおすすめなのが「ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)」です。今回は新しい時代に合わせた働き方、ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)をご紹介します。

 

ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)とは?

ハイブリッドワークとは、オフィス勤務とリモートワークを組み合わせた働き方です。「hybrid(ハイブリッド)」は「混合物」を意味します。組み合わせるといっても、2つをきっちり半々にする必要はありません。

例えば……

・週3はオフィスに出勤、週2は家でリモートワーク
・午前中は家でリモートワーク、午後は数時間だけ出社
・毎週月曜は会議のために出勤、火曜~金曜はリモートワーク

 

など、自分のライフスタイルに合わせて働き方をフレキシブルに組み合わせることができます。オフィス勤務かリモートワークどちらかに偏るのではなく、あくまでも自分が働きやすいように働く場所を選べるのがハイブリッドワークの考え方の基本です。

ハイブリッドワークとパラレルワークの違い

同じく近年注目されている働き方に「パラレルワーク」があります。「parallel(パラレル)」とは「平行」の意味で、同時並行していくつかの仕事をするワークスタイルを指します。

 

パラレルワークはこちらでも紹介しています。
関連記事:パラレルワーカーとは?副業や兼業とは何が違う?

ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)が広まっている理由

ハイブリッドワークが急激に広まった大きな要因は、新型コロナウイルスの感染拡大です。人と会うことがリスクとなる状況だからこそ、オフィスや通勤電車を使う人を減らすなど、人の密集を避ける動きが進んでいます。そこで、サテライトオフィスや自宅などワークスペースを増やして人を分散化させる取り組みを行う会社も増えてきました。

 

リモートワークは、生産性の向上やプライベートと仕事の両立などの面でメリットがありますが、反面コミュニケーションが不足する、適切な労務管理や人事評価ができないなどの弊害もあります。そこで、リモートワークとオフィス勤務のメリットを得られるハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)が注目されています。

 

GoogleやAppleなどの大手企業もハイブリッドワークへの移行を発表しました。今働き方はまさに大きな転換期を迎えています。

ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)のメリット

ハイブリッドワークを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?いくつかご紹介します。

コストの削減ができる

まず会社側にとっての大きなメリットがコストを大幅に削減できることです。オフィスに出勤しない社員が増えれば、大型オフィスを所有する必要はなくなります。近年はヤフー、キリン、ANAなどオフィス規模を縮小する企業も増えています。

 

主体性や生産性の向上

業務に集中したい時は自宅またはサテライトオフィスなどでリモートワークをし、顔を突き合わせて打ち合わせをしたいときはオフィスに出社するというように、適した環境に切り替えられるため、生産性が高まります。

 

プライベートの時間の確保

毎日の通勤や会議室への移動時間など、移動にかけていた時間を削減できるため、プライベートの時間を捻出できます。

 

ハイブリッドワーク(ハイブリッド勤務)のデメリットや課題

一見メリットが多いように見えるハイブリッドワークですが、反面デメリットや課題もあります。

勤務実態の把握が難しい

リモートワークでは、勤務実態の把握の難しさが課題に挙がりますが、ハイブリッドワークではオフィスワークも合わさるため、正確な勤務実態の把握がより難しくなります。グループウェアや勤怠管理システムの導入などが必要になります。

 

情報漏えいのリスク

オフィスワークでも情報漏えいのリスクは存在しますが、ハイブリッドワークではオフィスと自宅またはサテライトオフィスなど複数の拠点で仕事をするため、業務に必要な端末や重要書類を持ち歩くことになります。電車内に社用パソコンを置き忘れた、書類を落としてきたといったリスクが起こらないためにも、ペーパーレス化、セキュリティソフトの導入などの対策が必須となります。

 

ハイブリッドワークを導入した企業事例

最後に、ハイブリッドワークを導入した企業事例をご紹介します。

株式会社パソナ

人材派遣会社大手のパソナは、今まで都内にあった本社機能の一部を段階的に淡路島に移転する取り組みをしています。また、全国の地方自治体と提携しており、さまざまな地域のサテライトオフィスを利用できます。さらに「ハイブリッドワークライフ協会」を立ち上げ、ハイブリッドワークのための拠点開発、それに伴う雇用創出などを行っています。

ネットワンシステムズ株式会社

仕事と生活の両立支援を目的に、時間や日数無制限でリモートワークを導入しています。オフィス勤務の日数の制限はないため、従業員のワークスタイルに合わせて、勤務する場所を選択することができます。

Google

2021年5月、Googleはオフィス勤務を週3日、残り2日好きな場所で勤務できるハイブリッドワークを導入することを決定しました。また、申請をすれば100%在宅での勤務、観光地での業務(ワーケーション)なども行うことが可能です。

 

関連記事:旅行しながら働く「ワーケーション」という働き方。バカンスと仕事の両立はできる?

 

さらに同社は、「Google Workspace」でハイブリッドワークに対応した新機能を発表しています。働く場所や時間が異なっても、社員同士のスケジュール管理やコミュニケーションロスを避けられるよう、さまざまな工夫が施されています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントは、2020年6月より「リモデイ」の運用を開始しました。対象は全社員で、特定の曜日にリモートワークすることができます。リモートワークとオフィス勤務を組み合わせることで、オフィス勤務ならではのメリットもそのままに、メリハリを持って働くことができます。

NECネッツエスアイ

デジタルソリューション事業などを手がけるNECネッツエスアイが実証を始めたのは、現実(リアル)と仮想(バーチャル)両方を融合したハイブリッドワークです。コミュニケーションツールを活用して社内のコミュニティ形成やバーチャルオフィスで世界中の人とつながる体験開発など、さまざまな先鋭的な取り組みをしています。

終わりに

リモートワークでは、場所と時間の制約がなくなるため、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働くことが可能です。しかし、コミュニケーション不足に陥ったり、孤独を感じやすかったりといったデメリットも存在します。ハイブリッドワークを実施することで、このリモートワークのデメリットや課題を補完でき、より生産性の高い働き方を実現できます。ぜひ、本日の内容を参考にしてみてください。

 

この記事を書いたひと


俵谷 龍佑

俵谷 龍佑 Ryusuke Tawaraya

1988年東京都出身。ライティングオフィス「FUNNARY」代表。大手広告代理店で広告運用業務に従事後、フリーランスとして独立。人事・採用・地方創生のカテゴリを中心に、BtoBメディアのコンテンツ執筆・編集を多数担当。わかりやすさ、SEO、情報網羅性の3つで、バランスのとれたライティングが好評。執筆実績:愛媛県、楽天株式会社、ランサーズ株式会社等