皆さん、こんにちは!

マツリカHRで、エンプロイー・サクセス(社員の成功)の実現を目指す佐藤利博です。マツリカネームはCapといいます。 

マツリカは、「世界を祭り化する」というミッションを掲げ、人とテクノロジーの力を掛け合わせ、もっと自由で、創造的で、充実したワークライフをこの世に生み出すべく、日々社員一丸となって“祭り化”しております。

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“祭り化”は私たちの社名にもなっている、私たちがとても大切にしている概念であり言葉です。

この連載では、“祭り化”について徹底解説していきます。マツリカのカルチャーを少しでも身近に感じていただき、皆さんのワークライフの祭り化に貢献できれば幸いです。

「祭り化」とは?まずはこちらをご覧ください!
▼マツリカが目指す「祭り化」ってどういうこと?
▼“祭り化条件”その①自ら掲げた明確な目標」が、僕らを“祭り化”させる
▼“祭り化”条件その②「興味」と「楽しさ」が“祭り化”への近道
▼“祭り化”条件その③近い距離感で関わることで「祭り化」する

“祭り化”条件その④ 結果を明確にする

はじめに、“祭り化”するための6つの条件を思い出してみましょう!

<祭り化するための6つの条件>

  1. 1.自ら掲げた明確な目標があること
  2. 2.その取り組み自体に興味があり、楽しいと感じること
  3. 3.近い距離感でその取り組みに関わっていること
  4. 4.結果を明確にすること
  5. 5.リスクある環境に身を置くこと
  6. 6.分かち合う仲間がいること


今回は、“祭り化”条件その④「結果を明確にすること」について解説していきます。

失敗か、保留か

突然ですが、このようなシーンを思い浮かべてみてください。


ある企業に対する大型案件。今期の命運を握る案件になる予感。
チームの力を結集して臨む時。上司はもちろん、チームメンバーの助けも借りながら、全員の叡智を集めて創り上げた提案。
最大限の準備をして臨み、当日のプレゼンもしっかりと想いを乗せて伝え切ることが出来た。提案後も密に先方担当者とコミュニケーションを取りながら、しっかりと懸念を払拭していく。

あとは先方の意思決定を待つのみ…。

さぁ結果はどうだ!?

結果が出るはずの日:『すいません。ちょっと忙しくてまだ検討が出来ていません。』

翌週:『他の提案と検討中です。』

月末:『上層部で話が止まっているみたいです。』

翌月:『一旦、保留でお願いします。また検討始まり次第お声掛けします。』


曖昧な結果からは何も得られない

皆さん、どう感じたでしょうか?
受注することは出来ませんでしたが、失注したわけでもない。

この状況、失注よりはマシだと思いますか?

確かに、営業活動という観点でいえば失注よりマシかもしれません。ただ個人的な心情としては一番萎えるパターンです。白黒つくことなく曖昧な状況が続き、ともすると自然消滅しかねない。
要するに、結果が明確じゃないのでモヤモヤします。

もちろん失注は避けたいですが、曖昧な結果よりは良いと私は思います。
失注となれば、何が足りなかったのか、どこが至らなかったのかが明確になります。その反省は次の案件に活かせますし、悔しさ自体がバネになります。

しかしながら、結果が明確でないと自分には何も返ってきません。次の行動への誘因がほとんど生じないのです。(実際には、結論が無駄に延びる場合は、案件としては失注していることも多いですしね。)

結果が出るから次の行動を考えられる

行動分析学にABC分析というものがあります。

Antecedent(先行条件)、Behavior(行動)、Consequence(結果)の頭文字を取ったもので、「先行条件(A)により、起こした行動(B)の結果が、良い結果(C)であれば、その行動(B)は繰り返される(強化される)」というものです。

例えば、

A(先行条件):頭が痛い

B(行動):頭痛薬を飲む

C(結果):痛みが解消される


であるなら、次に頭が痛い時にも同じ頭痛薬を飲むでしょう。逆に全く効かなければ、次回は飲まない(もしくは違う薬を飲むなどの別の行動を取る)可能性が高い。結果が次の先行条件になるのです。
行動した結果が「望ましい結果」であれば、人はまたその行動を繰り返します。

ここから分かるのは、人が行動を繰り返すか否かには、結果が影響しているということです。さらに言うと、行動を加速させるためには、良くも悪くも結果が必要だということ。

もちろんその結果が良いものであればいいですが、仮に悪い結果だったとしても、その悔しさや反省をバネにして、次につながる行動を考えられるようになるのでそれはそれでいいのです。そうやって試行錯誤するプロセスもまた熱量を高める一因となります。

「保留」を多用しない

漫画『アカギ』の名言に「奴は死ぬまで保留する」というものがあります。人間誰しも保留グセのようなものはあると思いますし、保留という選択肢は実に便利です。ここでいう保留は「白黒つけない」と同義で用いています。

仕事の現場でも、下記のように保留が多用されるシーンがあるのではないでしょうか?

・改善すれば効率化できるが、改善しなくても業務に支障が出ないものはそのままにしている 

・長い間動いていない案件をずっと見込み数字として残している

・会議の中で結論を出し切れず、毎週ブレストするだけで終わってしまう


いずれもネガティブな結果に直面するのを先延ばしするため、もしくは決断のプレッシャーから逃れるための保留です。もちろん、今はタイミングではないということも十分にありえますので、保留という判断自体はあってよいと思います。
 
ただその際も、結果をダラダラ引き延ばすのではなく、「一旦結論を出してから、改めてアプローチする」と捉える方が確実に動きが加速します。

結果が明確になる状況を自ら創り出し、その結果を糧に動きを加速させる。
そのサイクルが回り始めると、祭り化にまた一歩近づきます。

メンバーの行動の結果を明確にする

ここからは、マネジメントの方向けに、メンバーのモチベーションマネジメントのヒントをお伝えします。

先述した「行動の結果」というのは、受注や失注のような分かりやすい結果だけではありません。「相手の反応」も自分の行動に対する結果だと捉えることができます。

働きかけに対する相手の反応がポジティブであれネガティブあれ、無反応より断然良い。マネジャーは、チームメンバーの行動に対して適切なリアクションをすることで、祭り化する組織に近づけることができます。

ポジティブフィードバックで組織を祭り化

ここでは、行動に対するリアクションの一つとして「フィードバック」に着目したいと思います。

メンバーの行動に対する適切なフィードバックは、育成やモチベーションマネジメントの点で効果的です。今回は祭り化するための要素として、特にモチベーションマネジメントの側面から見たポイントをお伝えします。

フィードバックにはポジティブフィードバックとネガティブフィードバックがありますが、行動を加速させるという点では、ポジティブフィードバックが効果的です。ポジティブフィードバックとは、「相手の行動の良い点を褒める」ということです。もちろん、時にネガティブフィードバックも必要ですが、前向きに取り組む姿勢を形成するにはポジティブフィードバックを活用するのがよいと思います。

ポジティブフィードバックにおける4つのポイント

タイミングを逃さない

どんなに素晴らしいフィードバックでも、タイミングを逃し、時間が経ってから行ったものは効果が薄れてしまいます。何に対するフィードバックなのかが分かりづらくなるからです。即時にフィードバックをしてあげることで納得感が高まり、成長を実感しやすくなります。即時フィードバックを行うためには、メンバーのことをよく観察し、常に動きを把握しておく必要があります。

結果だけでなくプロセスも評価する

ポジティブフィードバックは「良い点を褒めること」と書きましたが、結果だけを見るのではなく、プロセスも評価することが大切です。たとえ結果が芳しくなかったとしても、結果に至るまでの行動に目を向けると、上手く出来たところや以前に比べて出来るようになったことなど、何かしら成長した部分が見つかるはずです。それが見つからないということは、メンバーが一生懸命取り組んでいないか、もしくはフィードバックする側の怠慢かのいずれかだと思います。

改善点を具体的に伝える

ポジティブフィードバックは単純に褒めればよいというものではありません。「よく出来たね!」「素晴らしい!」という声掛けはよいのですが、それで終わってしまうとフィードバックとは言えません。具体的に何が良かったのかを明示するからこそ、次もその行動を行う誘因になります。また必要があれば、ポジティブフィードバックとはいえ改善点もしっかりと伝えるべきです。その際は頭ごなしに否定するのではなく、良かった点を伝えた上で、具体的に何を改善すればさらに良くなるのかを示してあげることが大切です。

何よりも大事なのは信頼関係

最後に、フィードバックには大前提としてなくてはならないものがあります。それは、相手との信頼関係です。そして、信頼関係を構築するためには、相手と密にコミュニケーションを取ることが大切です。そういう意味でも相手の言動に対してリアクションを示すことが大事なのです。その際、「効果的なフィードバックをしなければ…」と難しく考えることなく、まずは、挨拶、声掛け、承認など、できることから始めるとよいと思います。マネジャーがチームメンバーの行動に対してしっかりとリアクションする組織は、祭り化する組織に近づいているといえます。

終わりに

曖昧な結果は次につながりません。祭り化を目指すのであれば、明確な結果を出して次の行動につなげ、PDCAを回し続けましょう。

次回は“祭り化”条件その⑤「リスクある環境に身を置くこと」についてお話していきたいと思います。

乞うご期待ください!

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この記事を書いた人


マツリカHR佐藤利博

株式会社マツリカHR

佐藤 利博
Toshihiro Sato


近畿日本ツーリスト株式会社にてMICE事業に従事した後、株式会社リンクアンドモチベーションに転職。リーディングカンパニーを中心とした大手企業への組織人事コンサルティングを担当。以降、マネジャー職を歴任。2015年 マツリカを共同設立。「祭り化」という概念を世の中に広め、世界を祭り化すべく日々奮闘中。