「マツリカンの声」では、多様なバックグラウンドをもつマツリカのメンバーにマイクを向け、生い立ちやスタートアップに入った経緯、現在の活動、それぞれの個性的な働き方などを多方面から取り上げていきます。
第一回は、マツリカのカスタマーサクセスマネジメントチーム統括を担う中谷さんに、お話を伺ってみました。
ー マツリカでは「カリスマ」と呼ばれている中谷さん。今日は、大手製薬会社やコンサルティングファームで活躍されてきた中で、マツリカ入社に至った経緯や、現在のお仕事について伺いたいと思います。
こういうのは初めてなので何を話せばいいのか迷うなあ…。緊張するけど、よろしくお願いします。(ぺこり)
サッカーのプロを目指し「自分は最強」が壊れた学生時代
ー カリスマさんのご出身と、幼少期の頃を教えてください。
生まれも育ちも東京です。4歳でサッカーを始めて、小学校高学年までは東京ヴェルディのジュニアチームに所属していました。入ることすら難しい、当時は日本一強いジュニアチームだったんです。将来の夢は「プロのサッカー選手」で、そのために強いサッカーチームがある大学に入りたいと思うようになって。エスカレーター式で大学まで上がれたら、高校、大学と受験勉強をせずにサッカーに打ち込めると考えて、中学受験をしました。
ー プロになりたいと思った理由は何ですか?
もともとサッカーを始めたきっかけは、近所の子がやってるのを見てかっこいいと思ったことでした。小さい頃から夜な夜なスペインリーグを見て応援したり。純粋にサッカーすることが好きだったんです。それと、得点王だったりいつも活躍できていたから、周りから褒められたりすごいって言われるのが嬉しくて。認められたい思いもきかったですね。
ー 中学受験後もプロを目指してサッカーを続けたんですか?
慶應の付属校で中学、高校と続けて、大学でも体育会の部活に入りました。四年生の秋に引退するまでほぼ毎日が部活で、授業は最低限だけ受ける生活を続けて。でも、プロになるチャンスを掴めなかったんです。
ずっと2、3軍で、1軍には一度も上がれず、当然スカウトもなかったし、自分の肉体的なピークも過ぎているように思えて。それまでトントン拍子で自分は最強だと思っていたのに、こんなはずじゃないという悔しさが増していって、途中からはもうサッカーが嫌とすら感じていました。
ー 初めての挫折を経験した上で、卒業後の進路をどう決めましたか?
サッカーは続けながらも「就職する」気持ちになっていました。どのプロチームからもオファーは来ないし、自分には無理なんだと。
でも、就活をするにも軸もなかったし「このままじゃダサいな」と、自分は何を求めているのか改めて考えたんです。サッカー選手になるという夢の根本にあった気持ちは、純粋にサッカーが好きなこと以外でいうと、富と名声が欲しい、褒められたいことがあったんだなと。ビジネスでそれを手に入れるには”経営者になる”という手段があると考えたんです。安直かもしれないですね(笑)
ー そして”経営者”という目指す方向が見えたんですね。
経営者といっても、企業で長く働き続けて出世するか、自分で起業するかですよね。僕は一つの企業でずっと頑張るイメージが持てなかったので、ならば起業を目標にしようと、そこから必要なものを逆算して就活に挑みました。
ひとりふたりで会社を立ち上げるには、まずは自分が商品・サービスを売らないといけない。なので「営業」の経験を人一倍に積もうと考えたんです。証券や不動産会社も見ていましたが、早いうちから場数を踏みたかったので、一日10本、年間で約2,000本の商談経験がつめる、外資系の製薬会社に入社しました。
話すことが苦手な僕が、トップセールスになるまで
ー 製薬会社ではどのような営業経験をされたんですか?
3年ほど勤める中で、トップセールスを記録しました。配属のときに、どうせだったら一番厳しい環境に飛ばしてくださいと申し出て、全国最下位の成績である富山の事業所に行きました。その中で名を上げないことには起業も何もないと思ったんですね。そこで、全国の中で富山事業所の僕が、トップの売上を記録するまでに努力と工夫をしたんです。
ー トップセールスを記録した努力と工夫とは・・・?
自分はいわゆる「営業」が得意ではないタイプなんです。盛り上げ上手でもないし、もはや口下手だよね(笑)でも親しくなった人とは気軽に話せる。だからこそ、商談相手と良い関係を築いたり、商談を効率化して「楽に売ること」を心がけたんです。
具体的には、訪問件数を他の社員の3分の1にしました。1日10件訪問しろと言われる中でみんな件数が目的になってしまうんですよね。楽に売るためには、市場のデータを手に入れて、ターゲットを選定して、売上が伸びやすい、大きな相手を狙って商談に挑んでいました。あとは、良い人間関係の素地さえ作れれば、あとは提案力次第で必ず売れる。
ー 売れる理由は、提案力だけではないんですね!
意外と当たり前のことが大事なんです。まず好かれるためには、相手のこと、つまりその土地やそこに住んでいる人のことを知ることが大事。いろんな飲み屋にも行って、店長に気に入られて何回も通うと、地元の情報もいっぱい入ってきて地元ネタで盛り上がれるようになる。よそ者だと思っていたけど、こいつ富山のこと好きなんだなって思ってくれるんです。
ー トップセールスを築いた後のキャリアは?
次は、総合コンサルティング会社に転職しました。自分の中でロジックを立てて営業できるようになったけど、当初の目標であった「経営」はまだ知らなかったので、戦略・業務・ITと幅広い領域で大手企業向けにコンサルができる会社に入ったんです。そこには1年ほどいて、作業・思考のスキルと基礎を叩き込みました。
その後、これまで積み上げてきた営業ロジックとコンサル経験を最大限に活かすため、営業コンサルティング会社に入りました。営業自体も好きだったので、自分がバリューを出せる営業組織改革に携わろうと。大企業から地方の中小企業まで、経営課題から逆算した営業組織作り、具体的には営業戦略・プロセスの改善・仕組み作り、営業マンの商談力の向上を中心に支援してきました。
社会的意義のある目標を考え、セールステックのマツリカに出会う
ー 大手でバリバリのキャリアを築いてきた中で、マツリカに出会うきっかけは何でしたか?
きっかけはセールステックの情報収集でした。営業コンサルとして成果の出し方はわかってきたけど、自分ひとりでやれる範囲には限界があると思ったんです。たまたま自分と契約した企業は売上が上がるけど、相対的に売上が下がる企業が出てくると考えるようになったことから、目の前のお客様だけではなく、もっと多くの人に自分のスキルやナレッジを届けたいと思うようになりました。
そこで、より多くの企業を助けるために、コンサルとしてセールステックを使いこなそうと思い情報収集を始めたんです。もっとも営業データが集まるSFAを特に探しました。その中で出会ったのが、マツリカとそのプロダクトSensesだったんです。
ー 転職活動をしていたわけではなかったんですね。入社するに至るまで、どのように気持ちが変化したんですか?
どうやったらコンサルのプロジェクトに使えるかなと、代表の黒佐に話を聞きに来たんです。メイン機能を見て、これは使える、イケると思ったのが始めでした。そういう話をする中で、一緒に働かないかと声をかけてもらえて。自分が主体となってツールを使うのか、世の中に広めてより多くの企業を幸せにするのか、マツリカに入った方が、スケーラビリティある営業コンサルができると思いました。
でも、正直入社するまでには半年かかりました(笑)その中でいろんなメンバーとも話して、Sensesの機能や今後の可能性、マツリカという会社のミッションやバリュー、カルチャーに惹かれるようになったんです。
ー マツリカへの入社を決めた理由を、ズバリ教えてください!
数多のセールステックツールをみた中で、唯一Sensesは「質の高い営業のビッグデータを集めて科学できる」プロダクトだと感じたことが、一番大きいです。あとは、めちゃくちゃフラットなところ。他の会社では、面談で自分の意見を言ったら気を悪くされたりして。でもマツリカでは、代表が自分の指摘をフラットに受け止めてすぐに言葉を返してくれる。その懐の広さに惹かれたし、そういう人が作る会社は成長するだろうなと思いました。
カスタマーサクセスチームを率いて、顧客の成果を最大化する
ー 入社してからはどんなお仕事に携わっているんですか?
はじめにAEを経験した後、カスタマーサクセスマネジメントチームのリーダーとして、チームの仕組み作り業務の型をつくってきました。今はメンバーも10名ほどに増えて、各々の役割を作りながらチームビルディングもしています。イベントでの登壇や、カスタマーサクセスの取材を受けることも増えてきました。営業、コンサルといった今までの経験を最大限に活かすことができるし、チームや仕事をつくっていく過程が楽しいです。
営業は経営において特に重要な機能なので、お客様の売上をダイレクトに上げていくことをすごく意識しています。そのためにはお客様に厳しいことを言わざるを得ない場面もあるし、難易度も高いけど、成果を出せたときの喜びは本当に大きいんです。
ー チームはどんな雰囲気ですか?
楽しい感じ・・・・(笑)みんな自由に伸び伸びとやっていて、和気藹々としてはいるけど、良い意味でプライドをもって仕事を進めている人が多いので、業務のクオリティは高いと自負しています!
ー 当初は自身が「認められたい」気持ちが強かったように感じますが、今の目標は社会的に良いことをしたいというものに少し変わってきた印象です。
そうかもしれないですね。自分が社会に認められるかは自分次第と思うようになりました。大事なことは、今の手段が成し遂げたいことから最適な道であるかどうかだけかなと。経営者になることもひとつの手段でしかなかったのかなと気が付いて、すると何をしたいかが見えてきてたんです。今は「テクノロジーで営業を科学して、日本の営業をアップデートする」。そしてこのために起業したいという気持ちでいます。
また、自身でも複業としてSales Science Labという会社をつくっています。ここでは引き続き個人として営業コンサル活動をおこなっているので、マツリカの業務との相乗効果も生まれていたりしますね。
ー マツリカではどんな人と一緒に働きたいですか?
まずは、会社のミッション・バリューに共感していることが絶対です。営業に課題を感じ、Sensesのプロダクトビジョンに共感してくれていると嬉しいです。とはいえ、素直で明るいことも大事です(笑)
営業経験がなくても大丈夫です。営業にセンスは必要ないことは僕が実証しているので、何より「営業を変えたい」という思いを持っている人と、一緒に世界の営業をアップデートしていきたいと思っています。
ー ちょこっと余談ですが・・・愛称「カリスマ」の由来は?
マツリカでは、代表からメンバーまで全員がニックネームで呼び合うんです。
僕は代表に命名されて「カリスマ」と呼ばれています。由来は「反逆のカリスマ」らしいんですが、個人的には気に入っています(照)
ただ、社外や電車内で「カリスマさん」って呼ばれると、周囲の視線が刺さり恥ずかしいですね。・・・はい。
ー カリスマさん、どうもありがとうございました。そのニックネームからは想像できないほどのシャイな素顔が、とても眩しく光るお話でした。
現在、カリスマさんと一緒に
営業の世界を変える仲間を待っています!
投稿者プロフィール
最新の投稿
- インタビュー2019年7月24日口下手でも外資MRのトップ営業に。逆境を乗り越えてきた僕がスタートアップに飛び込んだ理由
- インタビュー2019年7月24日元バリキャリ商社営業ウーマン、スタートアップでワーママやってます。
- インタビュー2019年7月22日切符の買い方も知らなかった私がセールステックで起業した話【後編】
- インタビュー2019年7月22日切符の買い方も知らなかった私がセールステックで起業した話【前半】